『ハンティング・パーティー』

舞台は、ボスニア・ヘルツェゴビナ首都サラエヴォ
リチャード・ギアが演じる主人公のサイモン・ハントは、アメリカTV局の戦場レポーターとして活躍していたが、生放送中の暴言がきっかけで解雇。表舞台から消え去った。
しかしサイモンは、飲んだくれになりながらも、サラエヴォにとどまり、レポーターの仕事を細々と続けていた。
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争集結から五年後、サイモンと組んでいたカメラマン、フランクリンが新人のベンジャミンとともサラエヴォを訪れると、そこにサイモンが現れ、「戦争犯罪人として指名手配中のフォックスのインタビューをとろう」と持ちかける――。
映画に出てくるサイモン、フランクリン、ベンジャミンの三人の設定やキャラクターは、まったくのフィクションである。
でもね……、落ちぶれてやさぐれた感じのリチャード・ギアがいい味を出してるんですよ、これが。
フランクリンもベンジャミンも、アメリカ的な猟犬のようにスクープを狙うぎらぎらとしたジャーナリスト魂(プラスちょっとした正義感)を見せていて、これもなかなか好感がもてます。